レックスクエスト
第七章 再始動(前編)
「おや?レックスの坊ちゃん・・・と、アベルの旦那?それに後ろにはまた大勢・・・・」
コリンズのタバサ姫奪還計画はコリンズがその企画に気づいた事により中止になった。
中止ということを知らせる為にタークの待つ祭壇へと足を運ぶレックスたち、その道中でレックスたちはサーラとバトラーに出会った。
「やあバトラー、いやね?その・・・なんだろ・・・コリンズ君にばれちゃって・・・・」
「なるほど、企画は中止ですかレックス様、しかしそちらに行かれてもターク様しか居ませんよ?」
「?どういうことだいサーラ?」
「いやね坊ちゃん?ターク様の気まぐれで・・・・・」
「ああ、なるほどね・・・・?」
レックスは納得した、タークは地獄の帝王の息子といえど精神年齢は自分達とさほど変わらない、気まぐれで動かされている魔物たちも大変だなあ・・・
レックスはその時、その程度の認識しかなかった・・・・
「では、私達がタバサ様の元へと案内いたしましょう・・・・」
「うん、お願いするよサーラ」
「お前達も大変だなあ・・こんな変な親父の企画に付き合わされて・・・・」
「悪かったな!変な親父で!!」
コリンズがわざとヘンリーに聞こえるようにサーラ達に伝える。
「いえ、気にしてねえよ坊ちゃん達、しかしこんなに大人数で来ることもあるめえ、坊ちゃんや旦那以外は帰ったらどうだい?」
「いやあ、さっきレックスに聞いたんだがタバサちゃんもなんかコリンズと結婚するとかそんな誤解してるらしいし・・・俺やコリンズがその誤解をとかないとなあ・・・」
「と、言うわけで俺とクソ親父は責任もってタバサちゃん所へ行くって訳だ!!」
コリンズとヘンリーはそう、バトラーに伝えた。
「・・・・そうですか・・・・なら、案内しますんで、ついてきてくだせえ。」
そう言うバトラーの目は、とても悲しそうな目をしていた。
「んじゃあ父さんは母さんとタークに企画は中止って伝えてくるから〜」
「あ、うん、んじゃあ僕達はタバサ迎えに行ってくるよ」
「ん、じゃあワシは城に戻るかな?いやはや、面白い物が見れましたよ!」
そう、のん気にアベルとビアンカ、ルドマンはレックス達と別れた。
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「結構歩くねえ?一体どこにタバサちゃん隠してるんだ?この先には何も無いはずだぜ?間違えてるんじゃねえのか?」
ヘンリーがバトラーに聞く。この地下路は昔歩いた事がある、ある程度は地下路の構造は知っている、この先は確か行き止まりのはず・・・
「いえ、もうすぐですよへンリー様・・・」
「ん、そうか、まあそれならいいが・・・」
そんな会話をしている内に、一同はついに行き止まりに着いた。
「ついたぜ坊ちゃん方。」
「着いたって・・・・やっぱ何もねえじゃねえか?」
ヘンリーがバトラーに突っかかる。それ見たことかといわんばかりに
「あわてなさるなヘンリーの旦那さん、ここにはちょっとした仕掛けがありましてな?おい!サーラ、頼むぜ!」
「心得た・・・」
そう告げるとサーラは壁にそっと手を当て、不思議な魔法を唱え始めた。
するとどうだろうか、壁があった場所に青白い不思議な渦が出てきたのだ。
「こ、こりゃ旅の扉か!ほえ〜・・・また凝ったモンつくったんだねえ?どうやって作ったんだ?」
ヘンリーが感心する、旅の扉の手法など、当の昔に滅びていたはずなのだ。
「いえ、魔界の秘法を使えば造作も無いこと。さ、レックス様、どうぞこの旅の扉へ、そちらにタバサ様がいらっしゃいますので・・・」
「あ、うん!ありがとうサーラ、バトラー!」
レックスは壁に出来た旅の扉の中へ飛びこんだ。体の周りの空間が歪んでいき、何処か違う世界へ飛ばされていくのが分かる・・・・
待っててねタバサ、もうすぐ僕が迎えに行くから───
「んじゃ、俺達も行こうぜ親父!」
「ん、ああ、んじゃあ行こうか」
ヘンリーとコリンズもレックスの後に続こうとした。
しかし、彼らの前に、バトラーとサーラが立ちふさがった。
「どうしたんだ?どいてくれないか?」
「いや、そうはいかねえんだヘンリーの旦那・・・・」
「・・・・どういう事だ・・・・?」
ヘンリーの顔色が変わる、そして空気も変わる・・・冷たい、張り詰めた空気・・・
「我らはとある事情により、アベル殿とそのご親族以外の者を通すわけには行かない、と言われている。」
「・・・その事情ってのがイマイチわからねえな、説明してくれねえか・・・?」
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「あらら・・・ターク君ったら熟睡してるわねえ?」
「本当だな・・・おーい、タークー起きろー!」
タークにこの企画の終了を伝えにいったアベルとビアンカ、しかしその当の本人は玉座の上で熟睡していた。
「ふにゃあ・・・?アベル王にビアンカ様・・・・どうしてここに・・・?レックスは・・?タバサちゃんは・・・?」
「まぁだ寝ぼけてる!この企画は中止になってね、レックス達なら今タバサの所に案内してもらってるの、私達はアンタに中止だって伝えにきたってワケ」
ビアンカがそう告げる、するとタークの顔色が見る見る変わっていく・・・・
「だ、誰に案内してもらってるの!?ど、何処に!?」
「へ?だ、誰って・・・?バトラーとサーラよ?」
「何処って言ったって・・・お前が隠し場所を変えたんだろ・・・?」
そう二人が告げるとタークの顔色がさらに真っ青に成っていく
「ま、不味いよアベル王!ビアンカさん!!!あいつらは・・・何者かに洗脳されてる!!!」
「せ、洗脳!?」
今度は、ビアンカとアベルの顔色が真っ青になった。
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「───単刀直入に言おう、私達は今洗脳されている・・・・」
悲しい目をしながらサーラとバトラーはヘンリーに説明しだした。
「あの方は・・・・アベル王とその一族を亡き者にしようとしている・・・・」
「な・・・じ、じゃあ、タバサちゃんは!?」
コリンズが焦りながら彼らに聞く。
「安心しな、まだ生きてはいる・・が、タバサの嬢ちゃんを利用してジワジワと弄り殺す気だ・・・無論俺らそんな事に協力したくねえんだが・・・体の自由が利かねえ・・・」
「なるほど・・・で、俺達を通すワケには行かないってワケか・・・」
「いや、通さなければいいと言う訳ではない・・・この扉の場所を知った者は我らの手で殺せ・・・との命令も受けている・・・」
「な〜るほど、で、俺やコリンズも殺さなくちゃならないって訳かい・・・」
ヘンリーが答える、冷静を装ってはいるが冷や汗がでる・・・止まらない・・・残念ながら俺ではとてもじゃないが勝ち目はねえ・・・
せめて・・・息子だけでも逃がしてやらないと・・・
「・・・しかたねえ・・・・おい!コリンズ!!」
「な、何だよ親父!!!」
「俺がこいつらを足止めしておくから!お前はアベルとビアンカさん呼んで来い!!」
「足止めって・・・・親父!?」
コリンズは焦った、まさか・・・・
「お、親父!まさか死ぬ気じゃねえだろうな!?」
「安心しろコリンズ、実力では確実に負けてるが・・・ちょっと秘策があってな、勝てはできねえが時間稼ぎはできる、だから急いでアベル達呼んでこい!!」
「わ、分かった!!死ぬなよ親父!!!」
コリンズはアベル達を呼びに来た道を走っていった、その姿を見ながらヘンリーは安心をした。
これで大丈夫だ、あいつ等と一緒ならコリンズが死ぬことはないだろう・・・・
「・・・・申し訳ありませんがヘンリー様、貴方一人で私達を足止めできるとは到底思いません・・・・」
「・・・けっ!そいつぁどうかな!?」
ヘンリーはそう告げる、絶対死ぬだろうな、俺、けど、負けもしねえよ・・・!!!
昔アベルとカジノで一発当てたときからずっと付けている・・・これがあるからな!!
ヘンリーは、常時右手に装備している、メガンテの腕輪をちらりと見た後、サーラ達の元へ特攻して行った。
レックスクエスト
第七章 再始動(前編) 終