レックスクエスト
最終話 奇跡と現実(後編)
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ここは・・・・どこ・・・?
・・・・サラボナの町の酒場?
どうしたんだろ・・・?皆とっても嬉しそう・・・・
お兄ちゃん、なんでこんなに背が低くなってるの?
隣に居る女の子は・・・・私・・・?
私が何か言ってる・・・・
ああ、そうか・・・私、死んだんだ・・・
これが走馬燈って物なんだ・・・・
懐かしいな・・・・ミルドラースを倒した後・・・
私、ここでおにいちゃんにプロポーズしたんだったっけ・・・?
確かこの後冗談だろって笑いながら言って・・・
本気だったんだよ?あの時・・・
・・・いいや、もう・・・私・・・死んじゃったんだから・・・
関係ないや・・・もう・・・行こう・・・
『まって、行かないで、タバサ!!』
えっ・・・・?
お、お兄ちゃん?
『僕だって・・・タバサのこと・・・大好きだったんだよ・・・・愛してる・・・』
お、お兄ちゃん・・・本当・・・?
『本当だよ・・・・?』
嬉しい・・・・!!!
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タバサに唇をあわせていたレックス
タバサはもう、動かないはずだった。
動かないはずのタバサの腕が、自分の肩に回っていた。
動かないはずのタバサの舌が、自分に答えてくれていた。
レックスの悲しみの涙は、喜びの涙に変わった。
タバサへのお別れのキスは、愛を確かめるキスへと変わった。
そっと唇をはなす、開かないはずのタバサの目が開いている。
「・・・・お兄ちゃん、ただいま・・」
もう開かないはずのタバサの口が、自分を呼んでいる。
「よかった・・・タバサ・・・!!」
レックスは、タバサを抱きしめた。強く、長く抱きしめた
ずっと、ずっと抱きしめた
生きていてくれてありがとう、僕を愛してくれてありがとう。そう思いながら、ずっと、ずっとタバサを抱きしめ続けた・・・・
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タバサが目を覚ましてからどれくらい経っただろうか、二人は、長い時間、お互いのぬくもりを感じあっていた。
「・・・・そろそろ、行こうか?皆心配してるだろうし・・・・」
「う、うん・・・行こう、お兄ちゃん・・・ヘンリー君にも結婚の事、ちゃんと断らなくちゃいけないしね?」
「結婚・・・?ぷっ!あっはっは!!アレね?僕達が勝手に勘違いしてただけだったんだよ?」
レックスが笑いながらタバサに伝える。
「えっ!そ、そうだったの!?・・・・わ、私てっきり・・・」
タバサが顔を真っ赤にして答える。
「本当だよ?それにね?もし本当だったとしても・・・・」
レックスが笑いを止め、まじめな顔でタバサの顔に近づく。
「僕が、タバサをさらって行くから・・・・」
そう言いながらレックスは自分の唇をタバサの唇に軽く当てる。
「お、お兄ちゃん・・・うれしいの・・・」
「だから・・・安心して戻ろう?タバサの服、もうボロボロだし!僕もクタクタだぁ!!早く着替えてゆっくり休もうよ!!」
「う、うん!!じゃあ!帰ろうお兄ちゃん!!!!みんなの所へ!!!」
タバサはルーラを唱えた、皆が待っているラインハットへ!!
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「・・・・皆、まだ帰ってきてないんだ・・・」
ラインハットに戻った二人は、城の中の親睦会が行われていた所へと向かった。
しかし、そこには誰も居なかった。見回りの兵士に話しかけてみたところ、ルドマンご一行以外の人間はまだ戻って来ては居ないらしい。
「きっと僕等の事、地下で待っているんだね・・・・行こうかタバサ!」
「あ、お、お兄ちゃん、そ、その・・・行く前に・・・」
タバサが顔を赤らめる
「ん?どうしたのタバサ?」
「き、着替えてきても・・・いい?」
そういえばタバサの服は先程の戦闘やらでボロボロだ、その上血だらけである。
「あ、うん、僕はここで待ってるから、早く着替えてきなよ、僕はここで待ってるからさ?」
「じ、じゃあ、急いで着替えてくるの、ちょっと待っててね?」
そう言い残し、タバサは自分に割り当てられた部屋へと向かっていった
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「おっそいなあ・・・タバサ・・・」
タバサが着替えてくるといってから20分は経過していた、流石に少し心配にはなってきた
様子を見に行こうか、そう思っていたところで後ろからタバサの声が聞こえた
「お、お兄ちゃん・・・お、お待たせ・・・」
「ああ、遅いよタバサ、何して・・・・た・・・」
レックスはタバサの姿を見て、レックスは閉口してしまった。
「へ・・・変かな・・・?お、お兄ちゃん・・・・」
そこには、ウエディングドレスを着たタバサが立っていた。
「へ、変じゃないけど・・・・・な、何で・・・・そ、そんな・・・」
「こ、これしか服が・・・無かったの・・・」
嘘である。本当はレックスが自分の事を愛してくれてると分かった時から、これをすぐに着ようと心に決めていたのである。
「そ、そうなんだ・・・そ、そうだ!!タバサ!少しだけ待ってて!!」
そう言い残し、レックスは自分に割り当てられていた部屋へと向かっていった。
と、思ったら何かを手に持ってすぐに帰ってきた。
「はぁ・・・はぁ・・・た、タバサ、少しだけ、目を閉じて・・・・」
「・・エッ・・・う、うん・・・・」
レックスは、タバサの頭の上にシルクのヴェールをかけてやった
綺麗なヴェールだった。
タバサに自分の手でかけてあげたいと言う
レックスの願いは
かなえられた。
「お、お兄ちゃん・・・こ、これ・・・!?」
「・・・綺麗だよ、タバサ、すごくね・・・さあ!!」
そう言いながらレックスはタバサの手を持ち、皆がまっている地下へとタバサを引っ張っていった。
暖かい手だった
ウェディングドレスを着た自分の手を、レックスに引っ張ってもらいたいと言う
タバサの願いは
かなえられた。
「行こう!!きっとみんな心配してる!!」
「う、うん!!」
二人のその姿は、15年前の父達の結婚式そのものの姿だった─────
レックスクエスト
最終話 奇跡と現実(後編)終