403氏のSS…8

レックスクエスト 
第四章 計画実行 後編


「あの日ココロの彼方〜に 絵描いて〜た〜場所〜に・い・る〜♪途方に暮れてたり〜す〜る けれども〜う〜戻・れ・な・い♪」

「ひゅ〜ひゅ〜!!フローラさんいいよ〜ってアイテテて!!マリア!耳を引っ張らないでくれぇええ!!」

親睦会が始まってから小一時間が経過、一部の人間を除いたここに居る殆どの人間が今回の企画を知っていて、その企画が始まるまで親睦会を楽しみながら待っていた。

「ねえアベル・・・フローラさんってアベルと同じくらいの年齢よね・・・?数年間石にされてた訳でもないのに、何であんなに綺麗なままなの・・・?」

「さあ・・・?何でだろうなあ・・・?しっかし確かに綺麗だよなあ・・・」

「あ〜!今アベルフローラさんに見とれたでしょう!!」

「え、い、いや!そ、そんな事ないよ!うんうん!!あ、そ、それよりもホラビアンカ!そろそろタークが来る頃なんじゃないか?ほ、ホラ!窓にほら!!」

アベルは話をそらそうと必死になって窓の方に指を向けた。

「あら!あんな所に、かわいそう・・・・」

その先には窓の外でホイミンとベホマンが待機していた。きっと窓を開ける係りなんだろうなあ・・・それだけの為に寒いのにご苦労様、後お前達のお陰で話をそらすことが出来たよ、ありがとう・・・後で美味しい物でもあげよう・・・

アベルは二匹に対して哀れみと感謝の気持ちで一杯になっていた。

そして、彼らが動き出した

窓は勢いよくあけられた!

「あ〜っはっはっはぁぁぁぁあ!おいら・・・じゃない!我は地獄の帝王タークなりい!我の目覚めにより人間達は絶望の淵に追いやられる事となるのだぁぁ!!」

窓からタークが飛び出してきた、その上ではタークが乗ってきたと思われるブリードが冷たい息を吐いていた。雰囲気はばっちりである。

『お!きたきた!!』

ヘンリーやルドマンたちは待ってましたとばかりににやけだした!何も知らないデールはその場で倒れた。

「き、貴様!!な、何をしにここにきやがった!!」

「や、やめろコリンズ!今のお前は熱くなりすぎてる冷静になれ!!!剣を引け!!」

何も知らないコリンズが剣を抜こうとした所をヘンリーは止めた、名演技である。

「何しに来た・・・だとぉ?そうだな・・・愚かな人間共に絶望と落胆を与えに、そして我の復活を祝い、我直々に贄を探しに・・・とでも言っておこうか・・・?」

タークは冷たい笑いでコリンズの質問に答えた。これまた名演技である。

「贄・・・だと・・?」

「そうだ!地獄の帝王の復活にふさわしい若き女の贄を求めに来たのだぁぁぁぁっ!あっはっはっはぁあぁぁっ!」

タークは白々しく高笑いをした。まあ何も知らない人間から見たらその姿は地獄の帝王そのものなのかも知れないが。

「そ、そんな!ふ、フローラは渡さないぞ!この地獄の帝王め!!」

突然アンディが席を立った。

「じ、地獄の帝王め!ふ、フローラはぼ、僕が渡さないぞ!!」

「あ、貴方!?」

アンディはフローラの前に立ち啖呵を切った。

『る、ルドマンさん!?もしかしてアンディさんに説明してないの!?』

『ぬ、ぬう!す、すっかり忘れておった!!』

予想外の展開にアベルたちも慌てだした。

「食らえ地獄の帝王!必殺!!斬・影・拳!」

アンディは肘を突き出しタークに突撃した!!

ミス!ダメージが無い!!

「く、くそう!こうなったらアレを使うしかない!はぁぁぁぁぁっ!」

アンディは気合をためている!!

『アベル王〜これ、どうしたらいいですかぁ〜?』

タークはアベルに困った目で指示を求めた。

『ルドマンさん?アンディさんどうしましょう・・・?』

『うむう・・・参ったのう・・・適当に片付けて貰ってくれ。』

許可が出たのでアベルはタークにジェスチャーで指示を出した。

『手加減してやってくれ〜』

それを見てタークはうなずいた。

「うをおおおおおおおおお!!!」

アンディは主に下に力をためている!!

「食らえ必殺!超れっぐおぶぁぁぁぁっ!!」

タークの攻撃!アンディに21のダメージ!

「ぐ、ぐぶっ・・・」

「あ、貴方・・・生きてる・・・?」

アンディは気絶した。

「は、はぁぁぁっはっはっはぁ!!その男の勇気に免じてそこの女は許してやろう!!では!この女をさらって行く事にする!!」

そう言い、タークはタバサの元へ向かった、アドリブが効くやつである。

「き、きゃ!」

『ちょっと乱暴な扱いかも知れないけど、少しだけ我慢してねタバサちゃん』

タークは物凄いスピードでタバサを捕まえ入ってきた窓へ向かった。

「ふぁぁぁっはっはっはぁ!!この娘を返して欲しければ城の地下に来ることだぁ!サラバだぁぁぁぁっ!」

そういい残し、タークは窓から飛び降りた、白々しいセリフである。

「ま、待て!!!くっそおおおおおおおおおおおおお!!」

コリンズは父の抑制を押し切り、タークの元へ走っていった、が、もうそこにはタークの姿は見えなかった。

「くっそおおおおお!!親父!!兵を呼んでくれ!!アイツが!タバサが!!」

「落ち着けコリンズ!今兵を呼ぶのはまずい、下手に兵を動かしたら国民達に下手な動揺を与えてしまう!!」

激怒するコリンズをヘンリーがなだめる、見事な理由だ、即興で考えたとしたらヘンリーは凄いヤツだな、そう思いながらアベルは二人の会話に耳を傾けていた。

「じゃあ!じゃあ!!タバサがあの地獄の帝王とやらの生贄になってしまっても良いって言うのか!?親父は!!子分を助けるのは親分の役目とか言ったのは親父だろうが!!

生贄って言うことはだ!タバサがあの野郎に裸にされた後あんな事やこんな事!あまつさえそんな事をされても良いって言うのかよ!!!!」

コリンズはイケナイ妄想を爆発させつつ、ヘンリーに食って掛かった。

「馬鹿!そんな事は一言も言ってないだろうが!兵にばれるのが不味いのなら、ここに居る人間だけで行けばいいんだ!

と、言っても俺やアベルが助けに行ったら王達も突然居なくなったって事になる・・それは不味い・・・・つまり、お前が助けに行くんだよ、レックスと一緒にな!」

見事な理由である、これなら無理も無くコリンズをこの企画に参加させれる、敵には回したくない男だ・・・アベルはのん気にお茶を飲みながらそう考えてた。

「な、なるほど!よし!分かったぜ親父!!タバサは俺が助ける!!聞いたかレックス!アイツは城の地下に居るとか言ってた!確か中庭に地下に通じる道があったはずだ!装備を整えてから中庭に集合だ!いいな!?」

「ん、あ、ああ・・・分かったよ、コリンズ・・・・」

熱くなってるコリンズとは対照的に、レックスはもうなんでも良いよと言いたげな、やる気の無い返事をした。

「まあ!行って来る!親父!!」

「・・・・行ってきます・・・父さん」

「お〜う!がんばって来いよ〜、あ、城にある武器防具は二人とも好きに使って良いから〜」

「まあ、二人とも気をつけてナ・・・・・」

対照的な二人の王子が、親睦会会場からでて行った。


20分後・・・・・
親睦会会場


「・・・んじゃまあ!そろそろ俺達も行きますか!?」

時計を見ながらヘンリーが嬉しそうに言った。

「あ、うん、行こうか、ビアンカも来る?」

「もっちろん!私も見に行くわよ!」

ビアンカは嬉しそうに答える、昔からビアンカは楽しいことがあると眠さに勝ってしまう子だったなあ・・・

「んじゃあ、ルドマンさんは?」

「無論!ワシは見に行くぞ!!このために来たんだからな!!フローラはどうする?」

「えっと・・・私はアンディの看病しています・・・彼ったら私の為に・・・ぽっ・・・」

「そ、そうか・・・・」

「あ、私もデールさんの看病をしてます、貴方、コリンズの事お願いね?」

「そうか・・・マリアも来ないのか・・・残念!まあ、男4人で行きますか!」

「お〜!って!私は女よ!!!」

そう騒がしく,

既婚者4人は王子達の後をついていくことになった。


同刻 ラインハット城 中庭


「遅いぞレックス!!妹がどうなってもいいって言うのか!?」

「ん、ごめん・・・・」

「ふん!まあいい!とにかく行くぞ!確かここに城の地下に続く隠し通路があるんだ!!」

コリンズの説明など上の空で、レックスはタバサの結婚についての事で頭が一杯だった。

もし、ここでコリンズが・・・・タバサの夫になるものとしてふさわしくない行動をとったら・・・・

そうだな、容赦なく切ってしまおう・・・・そして、僕はタバサと二人で逃げよう・・・

今はまだ合格点だけど・・・・ちょっとでも逃げようとするそぶりでも見せたら・・・切り捨ててしまおう・・・

そうだ・・・それがいい・・・タバサの夫としての資格がない男なら・・・・切ってしまおう・・・・

そして・・・二人で・・・・何処か遠いとこへ・・・逃げてしまおう・・・

レックスのネガティブ思考は、危険思考へと変化してしまった・・・・


同刻 ラインハット城地下 ターク様の玉座


「・・・タバサちゃん大丈夫?さっきから体の具合、悪そうだけど・・・?」

「あ、ううん、大丈夫だよ・・・」

「そ、そう?あ、そうそう!タバサちゃん、タバサちゃんには悪いんだけどレックスが助けに来るまで牢屋で待ってて?ああ!大丈夫!ちゃんと掃除したし!お供にメタリンをつけるから!」

タークの説明など上の空で、タバサも自分の結婚の事で精一杯だった。

もし、コリンズ君が・・・ここにきたら・・・・その時こそお兄ちゃん達とお別れ・・・・

もう・・・いいや・・・あの時ラインハットの川で、お兄ちゃん冷たかったもんね・・・・・

もう・・・疲れちゃった・・・・

タバサのネガティブ思考は、諦めへと変化してしまっていた・・・・

「んじゃあその牢屋の方に案内するね?このおいらの王座の後ろに・・・っと、あれ?」

王座にはバトラーとサーラが立っていた。

「どうしたんだお前ら?早く持ち場に着かないとレックスたちが来ちまうぞ?」

「いえ、ターク様、少々予定が変わりました・・・」

「ん?どういう事だ?今回の演出はおいらのはず・・・・」

そういい掛けてタークは二人の目の色が違うのに気がついた。

洗脳されている!しまった!はぐリンを付けて置いた筈なのに!!

「タバサ!逃げてアベルさんやレックスに伝えて!今回の企画は中止って!」

「え!?ど、どういう事なの?ターク君!」

タバサに説明をする前に、タークはいてつく波動で彼らの洗脳を解こうと構えた!

「お前ら!目を覚ましてやる!」

「そうは行かない、ラリホーマ!!!」

「いてつくはど・・・・くっ・・・・」

いてつく波動が発動する前に、父エスタークさえ眠らせたサーラのラリホーマがタークを襲った。

「・・・・貴方のいてつく波動が決まっていれば、私の洗脳も解けただろうに・・・・残念だ・・・」

サーラは悲しそうな目でタークを見た。

「ど、どうしたの貴方達!?」

「見てのとおりだタバサ様・・・私達はとある人物に洗脳されている・・・・その方の命令で貴方をその方の下へ連れて行かなくてはならなくなったのです。

申し訳ないが私達と共についてきてください」

「そ、そんな!り、リレミ・・・・・かはっ・・・・」

タバサはリレミトで一旦脱出しようとした、が、それよりも早くバトラーの手刀がタバサの首に当たり、タバサは気を失った

「すまねえお嬢・・・なあサーラ?あのお方はお嬢まで殺したり・・・しねえよな?」

「分からん・・・・あのお方は・・・グランバニア王族全てにうらみを持っていたはず・・・・」

「そ、そんなあ・・・何で俺達はこう、洗脳されちまってるんだよお!」

「我々のミスだ・・・この醜態は、洗脳が解け次第取らせてもらうつもりだがな・・・ゲマめ!!」

「くっそう・・・・ゲマの野郎めぇ!!」

・・・・ゲマ?お爺ちゃんやお婆ちゃんを殺した・・・あのゲマ・・・?

生きてたの・・・・?怖い・・・お兄ちゃん・・・助けて・・・・

タバサは薄れ行く意識の中、兄の助けを必死に求めていた。


レックスクエスト 

第四章 計画実行 後編 終

第五章 ゲマ


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